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伊礼智(いれいさとし)先生の住宅設計作品について調べてみた。【建築家特集】

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2011年から工務店運営をしています。SNSやメルマガで情報発信の傍らボチボチと更新している個人ブログ。内容はすべて個人的見解です。 趣味:ネットサーフィン、カメラ、、キャンプ、バイク、旅行。

 

最近、色々な建築家の方が建てられた家を目にする機会を頂いています。

そんな中、2018年12月に見学させて頂いた長崎の工務店、フルマークハウスさんの伊礼さんという建築家の住宅設計には、ただただ感心しました。

上の画像はその長崎のフルマークハウスさんのモデルハウスの画像を拝借しましたm(_ _)m

その時のブログはこちらから

九州長崎のフルマークハウスさんに行ってきました。

九州 長崎のフルマークハウスさんに行ってきました。

 

私が伊礼先生にお会いしたのは2014年。

とあるセミナーに伊礼智先生が登壇されるという事で参加してきました。

その時のブログはこちら

設計について考える(伊礼 智氏)

すごく穏やかにユーモアを交えながら話をされていて、かつ内容も非常に参考になる内容でしたね。

 

では、その尊敬してやまない伊礼智先生とは、一体どんな人なのか?をまとめてみました。

 

目次

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伊礼智(いれいさとし)先生の住宅設計作品について調べてみた。経歴や建築、設計思想は?

 

最初に、伊礼智先生の住宅設計作品、経歴や建築、設計思想等について調べてみたので、ご紹介したいと思います。

 

伊礼智先生の経歴

 

伊礼智先生Facebookより引用

伊礼智(いれいさとし)先生は、1959年沖縄県嘉手納町産まれの建築家です。

1982年琉球大学理工学部建設工学科卒業後、東京芸術大学大学院美術研究科に進学し、奥村昭雄先生の研究室にて建築を専攻されています。

卒業後、丸谷博男+エーアンドエーでのを経て、

1996年伊礼智設計室を開設。

2005年~2016年 日本大学生産工学部建築学科「居住空間デザインコース」非常勤講師を勤められ、

2016年からは、東京芸術大学美術学部建築学科非常勤講師、

2018年からは、共立女子大学非常勤講師に就任されています。

 

その他の経歴は以下の通り。

・2001年小さな家の設計作法「i-works」を展開

・2004年東京の工務店3社と協業「東京町家」を展開

・2008年土曜住宅学校 校長

・2012年住宅デザイン学校 校長

・2016年LIXILとハーフユニットバスを開発

・2018年トステム(LIXIL)LW開発のアドバイザー

 

伊礼智先生の住宅設計作品

 

伊礼智先生の住宅設計作品で、特に有名な建物、2006年「9坪の家」、2007年「町角の家」があります。

伊礼智設計室 9坪の家 東京都練馬区 OMソーラー

「9坪の家」は、その名の通り、建築面積9坪、延床面積18坪の家で、OMソーラー(太陽熱を集めて床暖房に使うなど省エネで快適な環境をつくる装置)を採用しています。

敷地面積22.64坪という限られた敷地に、夫婦2人で住むのに十分なスペースが確保されており、小さな家で快適に暮らすための知恵がいっぱい詰まっています。

伊礼智設計室 9坪の家 東京都練馬区 OMソーラー

 

町角の家 伊礼智先生住宅設計代表作

そして、「町角の家」は防火地域に建つ都市型の木造2階建て住宅で、100㎡以内の制限と準耐火構造という設計条件の元、角地であることを最大限に活かされた家づくりを実現されています。

https://www.tanaka-kinoie.co.jp/result/3098/

 

伊礼智先生の設計思想について

 

伊礼智先生の設計思想として広く知られているのが「小さくても豊かな家」。

「誰もが心地よいと思える、小さくても豊かに暮らすことのできる家を手が届く価格で」というポリシーを持っておられます。先にご紹介した2つの代表作も、これらの設計思想が反映されている作品です。

 

伊礼智さんの最近の設計事例は?

直近で拝見させて頂いたのは、長崎の工務店フルマークハウスさんの伊礼先生の設計で建てられたモデルハウスです。

 

喉を潤すためのビールもフルマークハウスさんから用意されていました笑

写真は2019年8月に長崎建築ツアーに伊礼さんと同行した長崎工務店のフルマークハウスさんのモデルハウス見学時の写真です。

2階リビングから見える外の切り取られた景色は絶景です。

モデルハウス検討時、最初は違う区画の土地を検討されていたみたいですが、2階リビングから見えるこの景色が良いだろうという伊礼さんのアドバイスもあり、計画していた区画から変更して契約直前で今の土地に決定したそうです。

それが功を奏し、このロケーションがあります。

 

伊礼智さんがデザインする家具「わざわ座」とは?

伊礼智先生は「わざわ座」と呼ばれるコミュニティで、家具作りに取り組んでいます。

わざわ座のホームページでは、わざわ座のネーミングについて、以下のように説明されています。

わざ=技=職人の手仕事

わざわざ=手間をかけること=誠実さ

座=つながり=プロが集う場

わざわ座HPはこちら

わざわ座

デザイナーが計画し、職人が手仕事で作り、工務店が四方良しの価格で住み手に手渡す、このプロセスをできうる限り誠実に行う事を目指す、という心意気が名前に込められています。

わざわ座では、さまざまなデザイナーが家具作りに取り組んでいますが、その中で、伊礼智先生は「建築空間から発送する道具」をテーマに、ちゃぶ台やソファ、キッチン、テーブルなどを制作されています。

http://wazawaza.or.jp/designercat/irei/

 

伊礼智先生を表す代名詞の照明ルイスポールセン(louis poulsen)

伊礼智先生を表す代名詞の照明ルイスポールセン(louis poulsen)

画像引用元:CONNECT Web SHOP様

https://www.connect-d.com/category/529.html

伊礼智先生の照明の代名詞とも言えるのが、ルイスポールセンのトルボーです。

ルイスポールセンのトルボーは、デンマークでデザイン、生産された乳白ガラス(三層吹き)のハンドメイド照明(ペンダント照明)。その普遍的で美しいデザインが人気で、ナチュラルやモダンな空間はもちろん、和のテイストにもマッチします。

なお、ルイスポールセンは、80年以上にわたり、建築家やデザイナーたちと共同し、照明を生みだしてきたブランドです。トルボーの他、代表作として挙げられることの多い「PH5」は1958年の発売以来、世界中で愛される名作となっています。

1994年にLED電球付きとして発売された同作品は、明るさがアップしたこともあり、公共施設やオフィスなど、美しさはもとより省エネ・省メンテナンスが必要な箇所に適しています。

 

伊礼智先生の設計が学べる住宅デザイン学校がある

伊礼智先生の設計が学べる住宅デザイン学校がある

引用元:https://hsd101.net/

伊礼智先生は2012年から「設計を極める学校」として住宅デザイン学校を開校して設計を教えています。

入会すると、各イベントへの参加権利や伊礼智設計物件のオープンハウスへの特別招待、facebookグループへの招待を受けることができます。

上記以外に、伊礼先生の設計教室の講義を受けるコースもあります。

設計教室では、伊礼智先生とその他のゲスト講師から受けられる講義と、2日目に行われる即日設計の1セットが全3回開講されます。

私も2019年のこの住宅デザイン学校に入学して伊礼先生の設計や設計思想を学ぶことにしました^^

 

伊礼智先生の設計した家の価格は一体いくらぐらいなのか?

 

伊礼智先生の住宅の設計を頼むと、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?

基本的に、伊礼智先生に設計を頼むと、住宅の価格は坪単価100万円を超えますが、その価格に見合った質と仕上がりは保証されます。

なお、伊礼智先生のブログによると、2017年以降の設計条件として、以下のような諸条件でお受けされているみたいです

詳細は伊礼先生のブログを見てみてください^^

伊礼先生の設計料、価格について

ブログの最後先生の言葉が書いてあります。

*おおらかな方、小さなことを気にしない方、
 心地よい、楽しい住まいをお望みの方・・・
 伊礼智設計室の設計を気に入っていただいていらっしゃる方、
 お待ちしております。 

なんか伊礼先生らしいお言葉であり理念を感じます^^伊礼智先生の作品や設計思想が好きで、伊礼智先生に設計をすべてお任せできる方に向いているんでしょうね!

伊礼智先生の本がすごく良いと評判です

伊礼智先生と言えば、設計ディテールをたくさん公開されています。設計を標準化する事によって、価格を抑えながらもより美しいデザインを広めるため、あえて公開されているそうです。

現在、発売されている本はこちらです。

弊社の事務所にももちろんおいてあり、設計時の参考にさせて頂いています。

伊礼智の「小さな家」70のレシピ(エクスナレッジムック)

伊礼智の「小さな家」70のレシピでは、写真をふんだんに使った設計事例集で、詳細図も掲載されていることから、建築士にとっても、とても役に立つ内容となっています。

「開口部近傍に心地よさは宿る」や「壁を残すと落ち着いた空間になる」といった、具体的なアドバイスも書かれています。

 

伊礼智の住宅設計(エクスナレッジムック)

「伊礼智の住宅設計」は「標準化から生まれる豊かな住まい」というサブタイトルがつけられています。

「標準化」とは、その名の通り標準仕様を作るといった意味合いで考えるとよいでしょう。

伊礼智先生は、自身のブログで「なぜ標準化するのか」について、「建築は難しい全体をまとめ上げること」とし、使い勝手やコスト、住まい手の満足度、設計者の満足度などを総合して、総合的に良い住宅とは?ということに対する答えかもしれない…といったことを書かれています。

 

伊礼智の住宅設計作法Ⅱ(新建新聞社)

伊礼智の住宅設計作法Ⅱは、工務店業界紙である新建新聞社が発行する月刊誌に連載された記事がまとめられた本で、冒頭には伊礼智先生の出身地でもある沖縄の伝統的な家が登場します。

なお、同シリーズの1作目は、2009年に発売後、4刷で13,000部、5刷目で増刷3,000部されたと伊礼智先生のブログに書かれています。

 

伊礼先生がまめに更新している公式ブログをチェック

 

ここまで、何度か登場しましたが、伊礼智先生の作品や思想を知るなら伊礼智先生自身のブログ「irei blog(https://irei.exblog.jp/)」を見てみるとよいでしょう。

2019年3月26日のブログでは、学生向けにオープンデスクの受付も書かれています。今後も同様の記事が投稿される可能性もあるので、先生の元で学んでみたいという方は、ぜひチェックしておくとよいでしょう。

 

まとめ

 

2019年の新住協の勉強会でも、伊礼先生とお会いして色々話をさせて頂きましたが、人柄もとても良く、親しみのある伊礼先生。

大阪の街を少し一緒に歩きましたが、その間でのちょっとおちゃめなトークも面白かったです♪※ここには書けないですが。

私も伊礼先生の魅力に惹かれ、建築思想に少しでも触れたいと思い、2019年の「住宅デザイン学校」に入学を決めました。

今年一年が非常に楽しみです。

 

追記:2019年伊礼智住宅デザイン学校が始まりました 2019.9

2019年9月に伊礼智住宅デザイン学校学校の第一回目の講義がありました。

恒例の即日設計に怯えながら参加。伊礼さんとは初対面ではないですが、【ほぼ】初対面。

そんな緊張もありながらの参加。。。

その様子はこちら↓ 予想外の結果に困惑する本田です

2019年伊礼智住宅デザイン学校に入学してみた結果

 

追記:伊礼さんにyoutuberとして認識される 2019年10月05日

尊敬する建築家伊礼先生にyoutuberとして認識されました。

 

工務店設計者ではなく=「youtuber」です。非常に光栄でございます♪

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