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住宅ローンの繰り上げ返済のメリットとデメリットを考えた事ある?

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2011年から工務店運営をしています。SNSやメルマガで情報発信の傍らボチボチと更新している個人ブログ。内容はすべて個人的見解です。 趣味:ネットサーフィン、カメラ、、キャンプ、バイク、旅行。

住宅ローンの選び方ってめちゃ難しいですよね。
住宅ローンを色々検討して選んだ結果、念願の新居に入居した。

では、次に考えるのはローンの繰上げ返済。

先日こんな質問がありました↓

 

住宅ローンの繰り上げ返済について質問です。繰り上げ返済するにあたり2つ種類があると思います「期間短縮型」と「返済額軽減型」です。どちら良いのですか?教えてくれたら嬉しいです。

繰り上げ返済のメリット、デメリットもそうですが「繰り上げ返済の方法」には2つ種類があります。
それも悩む方が多いですね^^

ローンは繰上げ返済した方が良いのか?その時のメリットデメリットは?
繰上げ返済するタイミングは?
リスクも踏まえて色々考えますよね。

そこで今回は、

住宅ローン繰上げ返済のメリット、デメリットについて考えてみましょう

本田

ということでお伝えしていきます。

目次

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住宅ローンの繰り上げ返済とは?


住宅ローンの繰上げ返済とは、毎月の返済額とは別に、手元にあるお金で住宅ローンの元金を返済すること

残高の一部を繰り上げて返済することで、将来の利息負担を軽くすることができるんです。

繰上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類あります。

繰上げ返済の種類

期間短縮型:毎月の返済額は変わらず、早く返済を終わらせることができる
返済額軽減型:返済期間は変わらず、毎月の返済額を少なくすることができる

どちらも将来の利息負担を軽くする効果がありますけど、どっちかというと「定年までにローンを終えてしまいたい」というニーズが高く、「期間短縮型」を選ぶ人が多いかなという印象。

確かに、もし同じ時期に同じ額の繰上げ返済をしたなら、利息の軽減効果が高いのは「期間短縮型」。

でも、「返済額軽減型」は、毎月の返済額が少なくなるから、子どもの教育資金とか、まとまった資金が必要なタイミングだと、家計の負担を減らすことができる。

だから、繰上げ返済するなら、2種類それぞれの特徴を知って、手元の資金やご家庭の目的に合わせて選んでほしいんですよね。

住宅ローンの繰上げ返済のタイミングは?


繰上げ返済をすると利息分が安くなるから、早くやったほうがいい、という話を聞いたことないですか?
それは、繰上げ返済する時期によって、利息の節約効果が違ってくるからなんですよ。

一般社団法人全国銀行協会による試算がわかりやすいから、紹介しますね。
これは、300万円を繰上げ返済した場合なんだけど、その時期と金利で、お得になる額が変わってくることがわかるんですよ。

条件は、次の通り。
借入額3,000万円、返済期間35年、金利は0.5%と1.5%(全期間固定)で比較。
繰上げ返済は、期間短縮型を選択(手数料は考慮しない)。金額は1万円単位で切り捨て。
繰上げ返済する時期は、5年ごと11年後で試算してあります。

5年後に300万円 11年後に300万円
金利 0.5% 1.5% 0.5% 1.5%
支払利息の軽減額 45万 157万 35万 119万

支払利息の軽減額だけでみると、金利にかかわらず、5年後の早い時期で繰上げ返済したほうが、軽減額は高いですよね。
早くはじめたほうが、利息の軽減効果が高い!って思いますよね。
でも、「住宅ローン控除」の影響を考えると、そうとも言い切れないんですよねー。

住宅ローン控除とは、最大10年間、年末の住宅ローン残高の1%分の税金が安くなる制度のこと。
残高が多いほど、住宅ローン控除で減額される税金が少なくなるわけだから、繰上げ返済してローンが減ると、控除によるメリットも少なくなっちゃう。

さっきの試算表に、住宅ローン控除の影響も加えたものがこれです。

5年後に300万円 11年後に300万円
金利 0.5% 1.5% 0.5% 1.5%
支払利息の軽減額(A) 45万 157万 35万 119万
住宅ローン控除による控除総額(B) 241万 246万 256万 262万
A+B 286万 403万 291万 381万

どうですか?
金利0.5%なら、住宅ローン控除が受けられる10年が終わった時期に繰上げ返済したほうが、節税効果が高いですよね。
金利1.5%だと、たとえ住宅ローン控除があったとしても、5年後に繰上げたほうが軽減額が大きい!

住宅ローン借入額が多く、金利が高いなら、できるだけ早いタイミングで繰上げ返済したほうが、お得と言えます。
でも、この試算をみてわかるように、金利が1%より低く、住宅ローン控除を最大限活用できてるなら、控除が受けられる10年間が終わってからのタイミングで、繰上げ返済をはじめたほうがよさそう

ただし!この試算は、固定金利で計算しているんですよね。
変動金利の人は、もっと注意が必要。
繰上げ返済で返済額が増えちゃうこともあるんですよ。
金利が上がった場合は一定期間毎月の支払額が大きく上がらないような措置がありますが、繰上げ返済すると、その時点の金利で毎月の返済額が再計算されちゃうんです。
そうなると、かえって返済額が増えることになる。

繰上げ返済がお得だからとあせるんじゃなく、ご家庭の資金状況やライフプラン、金利にも目を配りながらタイミングを見極めるのが大事ってことですね。

住宅ローンの繰上げ返済のメリットは?


あらためてまとめると、住宅ローンの繰上げ返済のメリットは、次の2つと言えます。

メリット

・将来の利息負担を、軽減することができる
・ご家庭のライフプランに合わせて、資金計画ができる

繰上げ返済をすれば、将来の利息負担が軽くなり、住宅ローンの支払い総額を減らすことができる。
大きな金額だから、これって家計にとって大きな影響を与えますよね。
そして、期間短縮型なら、支払い利息を減らし、返済期間を短くでき、返済額軽減型なら、毎月の支払額を軽くできる。

そうすることで、定年までにローンを終えたい、子どもの教育資金がかかる時期に毎月の住宅ローンを減らしたい、みたいな家庭のライフプランに合わせて、資金計画ができるわけです。
そんな風に、家庭の状況に合わせ、将来の負担を軽くできるのが、繰上げ返済のメリットですね。

住宅ローンの繰上げ返済のデメリットは?


逆にデメリットというか、繰上げ返済するなら考えておいてほしいこともあるんです。

デメリット

・手元資金が少なくなること

住宅ローンを借りる時って、収入なんかの条件をもとに審査を受け、無理のない額を借りますよね。
繰上げ返済をするってことは、その収入と支出のバランスが変わるってこと。
余裕資金を使うとはいえ、繰上げ返済をすると手元資金が少なくなります。

繰上げ返済したせいで、毎日の生活に余裕がなくなっては、本末転倒

本田

子どもの教育資金、車の買い替え費用などある程度見通せるライフプランに沿っていても、ケガや病気など万が一のトラブルは、いつ起こるかわかりませんよね。
ある程度、手元流動資金を残しておくために、あえて繰上げ返済をしないという判断が良い時もあるかもしれません。

それに、金融機関へ払う「手数料」の存在も知っておきましょう。
繰上げ返済には、手数料がかかる場合があります。利息は軽減されたけど、手数料がかかって差し引きマイナスだった、なんてことにならないように、しっかりシミュレーションするのも大事です。
繰上げ返済をしようと思うなら、借入先の金融機関で相談し、バランスをみて判断してくださいね。

住宅ローンを繰り上げ返済しないと言う選択肢は正解?

住宅ローンは何でもかんでも借金だ!と思って繰り上げ返済すれば良いという訳ではありません。

団体信用生命保険という「保険」が住宅ローンにはかかっています。

こちらの団信の加入は住宅ローンを組まれる際はほぼ必須になっています。※ほぼ=フラット35は任意加入です。

住宅ローンの繰り上げ返済を考える時は「損か得か?」という話が先にくると思います。
当然ですが、ローンは借りない方が得ですが、その一方で「リスクヘッジ」という観点もとても重要になってきます。

そのリスクヘッジとして住宅ローンに関しては先程の様に「団信」という保険が付いていますので、考え方としては「住宅ローン=生命保険」という考え方も大事になってきます。

考え方としては

住宅ローン3000万円借りる=3000万円の生命保険に入った。それとおまけに家が付いてきた

ホンダ

というイメージを持って欲しいところです。

そうなると、繰り上げ返済をするという事は・・・

3000万円の生命保険の保険金額を自分の資産(頭金、貯蓄)で減らす。

という事でもあります。

そう考えると一生懸命繰り上げ返済するのも少し考えものになります。

住宅ローンの返済金額=毎月の保険料

という考え方も出来るという事は覚えておきましょう。

なので一生懸命繰り上げ返済するという事は自分の生命保険金額を自分の資産で削っている行為なのです。

家を建てた後は「手元流動資金」と言っていつでも動かせるお金がある程度必要になってきますのでそのお金までを減らして繰り上げ返済するとう事はリスクヘッジができなくなりますのでごご注意ください。

ただし、住宅ローンを変動金利で満額借りてる場合は注意が必要です。

この時は金利上場とともに当然毎月の返済額が上がる可能性がありますので、この時は「金利上場リスク」が発生します。

いわば「毎月の保険料が上昇している」という状態なのでその場合は速やかに繰り上げ返済をした方が良いのか?を検討する事をおすすめいたします。

金利上昇リスクの無い「固定金利」を借りている場合は慌てて繰り上げ返済を考えるのは熟考しみましょう。

住宅ローンの繰上げ返済の効果?


住宅ローンの残高の一部を繰り上げて返済することで、将来の利息負担を軽くできるのが、繰上げ返済の効果。
支払利息をより軽減できるのは、「期間短縮型」です。
住宅ローンを返済しつつも、貯金ができていて、さらに余裕があるなら、繰上げ返済は大きな効果を発揮してくれます。
もともと長期ローンを組んでいて、すこしでも早く返したい人にも効果的。
返済額が大きいほど、そして時期が早いほど、その効果は高いです。

まとめ:住宅ローンの繰上げ返済をすべきか?

繰上げをすれば良いと言う事でもなくメリット、デメリット、時期をよく考えてする必要があります。 あえて繰上げ返済をしないで、「手元流動資金」をしっかり残して余裕のある日常生活を送ると言う考え方も、大事になってきます。

よーく考えておきましょう。

余談:ホンダ家は家を建てた後に住宅ローンが増えた話し

8年後に住宅ローン残高が増えた話です笑

借り換えすると場合によっては住宅ローン残高は増えてしまいます。しかし。。。という話しです♪

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